2012年9月26日水曜日

NC700Xで行く被災地回り④ 「被災地を見て回る その目的を考える 陸前高田」

フィールイメージ 小林です。
陸前高田での走行を動画と写真でまとめてみた。
写真は、クリックすると大きいサイズが見れます

奇跡の一本松から離れ、山のほうへ行ってみる。
陸前高田
本当に 何も無い・・・
テレビで見覚えのある スーパーが見える。

行ってみよう。

ここで、初めて 津波の恐ろしさを知ることになる。
陸前高田ショッピングセンター マイヤ
正直な話、 道は整備されていて がれきも一箇所に固められている。

要するに、人の手が付けられているのだ。
が・・ まだ 更地に建っている建物の中は人の手が付けられていないのだ。

屋上で難を逃れた人の恐怖を感じることができる。

ありえない箇所に、ありえないモノが引っかかっていたり、
陸前高田ショッピングセンター マイヤ天井

奥に見えるエスカレーターもボロボロ…
陸前高田ショッピングセンター マイヤ エスカレーター

1階部分 中心少し右に引っかかっているトレーナー 1年半もあの状態なのか…
がれき一つ一つにさまざまなストーリーを感じさせられる…
陸前高田ショッピングセンター マイヤ

次に行ったのが 陸前高田市民会館
そこまでの走行映像はこちら

こちらも 心が痛い・・・
陸前高田市民会館

書類が山積みにされ、めっちゃくちゃの状態
陸前高田市民会館

向かいの陸前高田市役所
3階建てなのに すべての窓が跡形も無くなっている。
陸前高田市役所

陸前高田市民会館から見た ショッピングセンター マイヤ
maiya

陸前高田市民会館から写真に見えるキャピタルホテルまで 何もない…
有るのは、がれきの山だけ・・・
googleマップでは この記録を書いている現時点では、まだ被災前のマップが出ているが
この間には、ローソンとかドラッグストア それに電車も走っていたようだ。
まったく あと影も無い
陸前高田 被災地

きっと ここには母と子供の像があったんだろうな…
陸前高田 母と子 銅像

そして、次に向かったのが陸前高田市民体育館
ここも よく新聞やテレビで紹介されているところだ
まず、先ほどの陸前高田市民会館から陸前高田市民体育館までの
道のり動画です

道のりの動画を見てもらえば分かると思うけど
普通の街を走っているのと 間違いなく違う その雰囲気が伝わりますでしょうか…

まず 目に入ってくるのは、放置された原型の無い車です。
プリウスでしょうか…
陸前高田市民体育館 車

こっちが正面でしょうか・・・
ひどい状態だなぁ… とカメラを構えているのですが・・・
近づいていくと もっとひどい状態・・・ 思わず息をのむ惨状を目のあたりにします。
陸前高田市民体育館

なんか 奥に車が見える・・・ どうやって入ったんだ・・・ 思わずそう考える時間でした。
陸前高田市民体育館

裏側に行ってみました。
そこで、呆然となりました。

確か、ここでは 屋根の骨組みに上り 助かった方がおられる と聞きました。

想像を絶する風景です。
色々考えさせられます。

屋根に登って 助かった?? なんだ この鉄骨の曲がり具合は??
ステージが有ったのか? そこだけ弱くて 一気に海水が放出されたのか??

とにかく、写真では伝わらないインパクトのある惨状です。
実際に見た人でないと この悲惨さはわからない。
陸前高田市民体育館

あまりの衝撃の強さだ。

陸前高田市民体育館の周りを散策してみる。

何があったんだろう…・
ぶっとい鉄骨がグニャグニャに曲がっている。
広島に帰ってきたときに、誰かが 津波が来た時も 何かにつかまっていたら 助かるんちゃうん と言っていたが、
僕も水泳は得意な方なので、(2km位は泳げるので)助かるだろう・・・ と今まで安易に考えていたのですが、

この鉄骨の曲がり具合をみて 鉄がかなわないのに、 人間の骨と筋肉がかなうはずない…
自分が、どれだけ愚かであるかを思い知らされた。

「自分は助かる」という 思いは 無残にも飛び散り、自分の行動に後悔する事になる。
津波注意報が出ているとき、嬉しげに見に行っている人が今でもいるが、
絶対にやめた方が 良いと思った。
こんな風になるから…
陸前高田 曲がる鉄骨

この鉄骨の近くで 更地にぽつんと モノが置かれているところが有った・・・
なんだろう・・ と近づいてみると 風化で痛んだボールと 
?? アルバム?? が有った。
陸前高田 放置されたアルバム

アルバムを少し開いてみた
津波の影響と1年半放置されていた事もあり 風化が進み 少し手を触れると
ボロボロとビニールが剥がれる。

慎重に開いてみると 時折 特定人物が載っている写真、 結構きれいな状態の写真もある。

ふと考えた アルバムが見つかった事で元気が出た人もいるという。
この人を ネットで写真を掲載して 写真をお返しすることができるのではないだろうか… と

そう考えたが、それが出来るなら とっくにやっているんじゃないかなと・・
何故 みんなやっていないんだろう・・・ 

要するに、個人情報保護法が引っかかっているのか・・・ と気づく・・・

なんだか 窮屈な世界です。
確かに、見方を変えると 見つかってほしい写真とは限らない
顔が一般に触れるだけで訴えられる可能性もある。

そう考えながら、何枚かアルバムをめくる
けっこう 可愛い女性が いつも中に写っている。

盗み見とか趣味じゃないけど いつの間にか「男」になっている自分に気づく…
情けないというか…

だからこそ、こんな感情もわいてくる

「この女性 生きてるよね・・・ 生きていますように・・・」
陸前高田 放置されたアルバム


陸前高田 最後に向かった箇所が 高田高等学校
ここは、以前、24時間テレビの企画で嵐の桜井君が訪れた場所だ。
県立高田高等学校

まず、目を引くのは、「捜索終了」と言う文字
いつから掲示されているのだろう…
写真ではわからないが、僕の中では この掲示板の存在感は相当なものが有った
人の色々な想いがこもった「捜索終了」なのである。
県立高田高等学校

桜井君も紹介していた 靴箱
先生だったんだろうか・・・ 表には「ありがとうございました」と文字が刻まれており
中には、花が添えられている。

この人は、きっと 愛されていたんだろうな・・・

一人一人にストーリーがあって、そのストーリーに支えられて生きてきた人もいる
この靴箱 一つ一つにストーリーが有って、被災ですべて無くなった中での 唯一ストーリーが詰まった空間。 そう感じた場所だった。
県立高田高等学校 下駄箱
県立高田高等学校 靴箱
県立高田高等学校 靴箱

校舎から少し離れて 体育館? と言う場所に来てみた。
波がズドンと押し寄せる その威力を感じる。
写真で見るより 建物はとても大きなものです。 
県立高田高等学校 体育館

体育館の中を覗いてみましたが、 もう 何がなんだか・・・
色々なモノが流れ着いて ぐちゃぐちゃです。
県立高田高等学校 体育館

天井に、服やら新聞やら 引っかかっています。
いわゆる そこまで津波の高さが有ったことを意味します。

体育館の天井ですよ・・・・ 
県立高田高等学校 体育館

体育館側から見た校舎
県立高田高等学校 体育館

被災した体育館のそばで咲く花
県立高田高等学校

っていうか、遠くから見たら 体育館が津波で動かされて 校舎にめり込んでいる。
信じられない…
県立高田高等学校

最後に、高田高等学校から奇跡の一本松付近 高台の方へ抜けるまでの
走行動画です。

2012年9月14日現在の状態です

陸前高田を周ってみて気づいたことを少々
僕が、被災箇所を周っている間、何グループかのツアーと遭遇した
被災所ツアーと言うものが存在するらしい。

この被災所めぐりツアー あなたはどう思いますか??

広島など遠く離れた影響のない所に住む人からすると とんでもない!
と、思うかもしれない。

人の不幸を儲けに使うなんて・・・ と 思うかもしれない・・・

でも こうやって実際に被災地に足を踏み入れて思うことは、
ツアーであろうがなんであろうが、どんどん来るべき! だと思った。

現場を見ないで、何を語れるというのだ
被災地の方 何人かとお話ししたが、その方々、皆 どんどん来てほしい と言う

支援しないといけない とか ボランティアしなければ とかなんて考えなくていい・・・

ただ 見て帰るだけでいい・・・  それだけでいい・・・ 



次回は、気仙沼です。
元気の良いお姉さん 大学生の登場です。
辛さの中で 元気の出る話になりそうです。

2012年9月20日木曜日

NC700Xで行く被災地回り③ 「奇跡の一本松」

フィールイメージ小林です
9月12日(水曜日) 今日は奇跡の一本松が伐採される日である。
前日、1000km以上走行し くたびれた状態で宮城県 泉パーキングエリアで
テントで寝ていたところから始まる。

目覚めたときには、すでに日ものぼり、明るかった・・・

ヤバい… 寝すぎた…

時計を見たら朝の5時30分を回っていた。

誰かに聞けばいいのに まだ 伐採開始時間を知らない僕は
多分9時くらいから始まるだろうという想定で動いている。

陸前高田にあと3時間で行かなくては…

あと高速1時間半、下道1時間半 を想定

急いで、テントを畳んで身支度し、バイクを高速本線に乗せる

夏の朝を走るのはとても気持ちがいい

早朝と言うこともあってか、車の量も少なく 快適順調に距離を伸ばす。

目的インターチェンジ”一関”の一つ手前の金城PAで下道仕様に体制を変更する。
防寒対策のカッパを脱いで、ETCの起動を確認して… そして、道が分からないので
スマートフォンGALAXY noteをハンドルバーにセッティング

少し走ると一関インターチェンジだ・・・

よくぞここまで走ってきたものだ・・・

走行距離も1300kmとなっている。。

さぁ あとは 下道264号線を激走だぜぇ!!

と、下道に入った途端 結構 車が多い
通勤時間と重なったようだ…

とりあえず 気仙沼の看板を目指して走る・・・

太平洋に近くなればなるほど ダンプカーの台数が多くなってくる…

これがさ・・・ また 遅いんですよ・・・

機動力のあるリッターバイクだと 非常に苦しい存在…

抜くに抜けない。。。 時間はどんどん経過していく・・・

太陽もぐんぐんのぼり、気温も上昇していく…

下道に入って1時間ほどが経ったとき・・・
道に迷いそうになったので
スマートフォンの電源をオンにしてみた。
通常、省エネのため 充電しながらスリープ状態にしているのだ
電源は、ヒューズボックスから分電、給電している。

要は、バッテリー充電も同時に行っているため 電池は心配していなかった。

ところが、そういう完璧な状態にもかかわらず スリープから回復してみると
バッテリー残量3%・・・ 充電を行ってください と出る・・・

はぁ???

電池のアイコンを見ても 充電しているマークになっている・・・

これは、またまた まずいぞぉ・・・

電池が0%=見知らぬ土地で地図が無い・・・=先、真っ暗・・・

どうしよ・・・ どうしよ・・・

トラックの後ろで 元気のないまま しばらく走行する・・・

実は、荷物の中にスマートフォンの予備電池を入れているのだが、 極力使いたくない・・・

本当にいざと言うときのために・・・

道の駅的な場所があったので そこに入って 残り3%で、道を覚える・・・
そして、逝ってしまった・・・

後は、充電に徹しよう・・・

っていうか なんで こんなに電池が早く亡くなったんだ・・・ 高速降りるときは80%以上あったのに…

これは、帰ってから気づいたことなんだけど どうもスマホ本体の熱暴走防止機能が働いているみたいです
直射日光をずっと当たっていると 本体温度が上昇して 充電を制御しているみたい
また、NC700XにはメットインBOXがあって そこに色々荷物を入れるんだけど
そのBOXすぐ前がエンジンなので、結構中が熱くなる・・・ これも充電できない原因のよう…

まぁ この充電トラブル これから先 ずっと悩まされることになるのだが・・・

さて、マップを地図の中に叩き込んで いざ出発!!

数百m走ると バイパスが横切っているのが見えた
上を走るバイパスの看板には、陸前高田○kmと書いてある。

やった!! これを左か!! とバイパスの手前で左に曲がった…




ところが・・・ 走っても 走っても バイパスと合流しない・・・ 

いや・・・ っていうか 逆に 離れていっているような気がする・・・

それでも イヤイヤ・・・ この道は きっと下道なんだよ・・・ と言い聞かせながら 走り続ける・・・

走り続けること 10分・・・・

さすがに おかしい・・・ どんどん 田舎になっていく・・・

出力を弱めて、村集会場みたいなところにバイクを止める・・・

ここどこ・・? スマホの充電は少しはできているだろうか・・・
と、電源を入れてみる・・・ が応答が無い・・・ うんともすんとも・・・
あれから30分ほど経っているのに充電できていないということはどういう事なんだろう・・・

仕方ない 奥の手・・・ 新しい電池に交換して現在地を知ることにした・・・

そこで驚愕の事実を知ることになる・・・

「先数キロで行き止まり・・・」

まじかよぉ~~!!

伐採時間が迫っているのに とんでもないロスをしてしまった!!

時計を見たら8時30分を越えている・・・

おいおい・・ もう 手を付けているかもしれない・・・

ここまで来て・・・

手を作られていない「奇跡の一本松」が見ることができないのか・・・

今まで、「見れたらいいな・・・」という軽い想いだったが
今までの苦労と失敗を思い起こしたら 急に
「俺は、一本松を見るために走っているんだ!! なんとしても 手の付けられていない一本松を見るぞ!!」
と、目標が明確になっていた!!

と言いつつ、スマートフォンの電池は、また死んだ電池に入れ替えて 充電モードにしっかり切り替え、
泣き泣き、来た道をぶっ飛ばす・・・

その事件があった場所はこちらカイハツ生コンから左へ

元の場所に戻り、少し先に進むと ちゃんとあった・・・

バイパス入口・・・

この事件で、30分の時間ロスをしてしまった・・・

気持ちが焦る・・・

バイパスに入って、いくつものトンネルをくぐり、峠を超え・・・


海が近いと分かる岬に出てきた・・・
宮城は、リアス式海岸だから すごい道も入り組んでいる・・・

そういう、岬峠を走っていると 突然 開けたところに出てきた・・・・

そして、本当に何もない だだっ広い中に そびえ立つ 「奇跡の一本松」・・・

出会えた!!! と思った瞬間に  なんだか分からないけど 涙が出た・・・

その 一本松の存在感なのだろうか・・・ それとも 苦労が報われたことなのだろうか
それとも、被災者を支える そのオーラなのか・・・

見た瞬間と言うのは、それほどインパクトが強い

ワンピースで言う「覇気」ってこんな感じなのかも・・ っとも思う・・・

奇跡の一本松の存在感を噛みしめながら
近くまでバイクで走らせる。

ニュースでは、伐採当日は多くの訪問者があるから 駐車場など準備する と言っていた。

すぐわかった。
本当に申し訳ないが・・・ 本当に何も無い更地になった所に 「奇跡の一本松駐車場」と書かれている
駐車場の片隅にバイクを置き、カメラを持って 「奇跡の一本松」を目指す。

駐車場からは1kmほど歩かなければならない

目の前に広がる 悲惨な状況下にそびえ立つ「奇跡の一本松」

改めてみると やっぱり異様なオーラを放っている
「とても死んでいるとは思えない」



その前に まだ 手が付けられていない! 「逢えてよかった!!」
きっと、僕は まだ変わることができる・・・

そう思った。

周りを見渡してみると 結構見物も多いしメディアも 多い





ヘリコプターもメチャメチャ低空飛行で3機ぐらいが1本松の周りを巡回している
「職人がチェーンソーで伐採する前に プロペラの風で折れるぞ!」 って言う位 接近していた

「奇跡の一本松」に到着して しばらくしていると
何やら、職人さんが準備をし始めた。
リフトを動かしたり、チェーンソーの試運転したり・・・

このチェーンソーの音が、また 悲しく響くんですわ・・

しかも、仕事病だね・・・ 良いチェーンソー使ってるなぁ・・ エンジン音とチェーンの回る音がスゴイ上品・・・
医者でいうと 良いメスを使っている と言う感じ・・・

と、チェーンソーの試運転に誘発されたのか
僕よりもっと奇跡の一本松に近い人たちが叫びだす

「一本松ぅ~!! 今までありがとうぅ~!!」
「一本松に力もらったぁ! ありがとう~!」

いろんな叫び声が飛び交う。。

そういう姿を見て、胸の奥が熱くなる。。

そして、職人2人が乗ったリフトが一本松の枝を目指して上昇する・・・

いよいよか・・・

それに合わせて、ヘリコプターもどんどん寄せてくる・・・

超うるさい!!!

3分ほど 枝の周りを確認し また地上に降りて行った・・・

あぁ・・ まだだったかぁ・・・

なんだか ホッとしたような、切ない気分だ・・・

で、再び、リフトが上がっていく・・・

今度は枝ではなく 本木の方だ・・・

切断される時に なるべく幹を傷めないよう クレーン車からワイヤーと保護材で重力を無にする作業が行われている

っていうか ヘリコプターの音で 何も聞こえない・・・

どうやら チェーンソーが入ったようだ・・・

途切れとぎれに チェーンソーの音がする・・・

作業に20分ほどかかったか・・・
その時に撮った映像がこれだ・・・


何とも モノ悲しい






で、 これも広島に帰って分かった事なんだけれども
その時の新聞を見たら 小っちゃいが 自分が写っていた。

ビックリ・・・

下の写真と比べてみて! 僕の位置が分かるよ



伐採された一本松は、一端 トラックに載せられ・・・

ん? 入りきらないようだ・・・

なので、更に、地上に下され、 地上での分割作業が始まる。

何本かに分けられ、 1本ずつ トラックに載せていく・・・

と その途中、 枝と枝がぶつかり合って ボキボキボキッ! と音を立てて折れていく・・・

結構 豪快なんだね・・・ 細かい所まで保存するのだと思っていた。。


作業が終わるまで見るのも考えたが、 「生の奇跡の一本松を見る」という目的は達成した。

よく考えると、陸前高田の被災はかなりひどいと聞いている。

24時間テレビの企画で嵐の桜井君が訪れていた高田高等学校も見ておきたい

陸前高田を回ってみよう。

バイクに戻ろうとする。
その間に撮った写真を紹介します









駐車場に帰ってくると バイクが増えていました。
この方々も 被災地回りのようです。
堺ナンバーと京都ナンバー

特に堺ナンバーのバイクは 相当キている・・・
何のために後ろに携帯電話がステーで固定されているんだろう・・・

そうこうしていると 一方のスクーターの方が帰ってこられて
少しだけお話をした。

どうでも 大阪から仙台までフェリーで来られたという・・・

その時 気づく・・・ あぁ・・ その手があったか!!

ナニ? 広島から普通に高速で来たの?? よくやるね・・・

いやぁ 本当に頑張りました!!

次回、陸前高田被災地に入ります。

2012年9月19日水曜日

NC700Xで行く被災地回り② 「走って、走って、走って…」

フィールイメージ小林です
9月11日(火曜日)AM3時 目覚ましが鳴る
明日12日には奇跡の一本松の伐採が行われる。
何時から伐採が始まるかわからない 多分 そんなに早くは手を付けないだろう
明日のAM8時に到着すれば まず一本松を見れるだろう…
と言うことは タイムリミット29時間…

29時間以内に 広島から岩手県陸前高田まで移動しなければならない
1200km…

スマートフォンgoogleMapの計算だと 12時間で到着すると出る

まぁ、渋滞なく 休憩なく 飯も水分も便所も行かず 飛ばせは 着くだろうが…

そう考えながら 出発の準備

バイクのエンジン始動は、早朝と言うことも有り 近所迷惑になるので
うち自体、山のてっぺんにあるので 大通りまで 惰性で移動して
坂を下りながらエンジン始動!!

その時 すでに3時30分
後30分以内に高速にのらなければならない いきなりピンチである。

でも、深夜の一般道 道も空いていて
AM4時の5分前に、広島の山陽道 志和インターに到着することができた。

さぁ ココから 永遠と高速を走っていかなければならない…

とにかく 最初のサービスエリアで 体制を高速仕様に切り替えなければならない

高速仕様なんだけど
アクセルグリップに出力を固定できる器具を付ける
耳栓を付ける
寒いからバイクスーツのの上にカッパを着ているんだけど
バタつくから ビニールテープで固定する。
この仕様で ずいぶん楽になるのだ
楽になるということは、それだけ距離を伸ばせるということで…

さぁ また 発進!!

ひたすら 走る

走る

走る…

書くことが無い…

渋滞もなく 順調に走っていたのだが…
兵庫に入ったばかり
夜も明けだしたころ
どうも 路面が濡れているようだ
しかも 土砂降りの直後っぽい

夜のバイク走行で怖いのは、夜間の突然の雨
昼間なら、雲の状況を見ながら走行できるので ある程度雨の予測ができるのだが
夜だと雲の状態が分からない…

少しの雨位なら すぐウエアも乾くけど ゲリラ豪雨の場合は
対処のしようが無い

またまた、パーキングエリアに寄って スマホで雨雲レーダーを確認する・・

と、自分が今から走行する方向に真っ赤赤の雨雲が…

しょうがない 雨具フル装備で走行することに

雨具フル装備
カッパの上下にブーツ用カッパも装着
ビッグスクーターの時はブーツ用カッパなんかいらんかったんやけど…
バイクのタイプを変えること 得るものもあれば失うものも有るんだよね…

さて、また 発進・・・

そして、走行中 ふと思った。

普通のルートだと 今走っている山陽道から大阪、京都に入って、
新名神で三重まで抜けて、伊勢湾岸自動車道、新東名、東京 と言ういつも使っているルート

実際 どういうルートが良いのだろう…
東京の環状は絶対混む 体力を消耗されるだろうから 避けて通った方が得策かも と思いだした。

そこで、思いついたルートが北陸道で福井県 日本海に出て ひたすら日本海側を新潟まで走り
新潟から上越道を通って東北に出るというルート

後から聞くと 結構 首都圏を避けてこのルートを通るという手法は一般的らしい

いつも曲がる所を直進し、北陸道に入る。。

コチラ、結構 アップダウンに曲りが多い 山の中を走っている。。

しばらく 走っていると 海が見えた!!
福井県の日本海!!

ふと 思う 福井県は日本一 原発の多い県
大飯原発こそ見えないが、敦賀原発が見ることができる。


今から、福島にも行こうとしているのだが、
なんだか 複雑な気持ちになる。

あ・・・ 先に 言っておきます。
僕は、原発に対しては 中立派です。

海を臨みながら そこの売店で昼飯を食べる
海の幸丼 的なもの

980円
おいしかったよ・・・ おいしかったんだけど
一つ気になる事…
イクラってあんなに硬かったっけ…
奥歯で噛もうにも、つるつると避けられ
ちゃんと奥歯に当たっても結構力入れて やっと プチッって弾けるような…

ホンモノか? このイクラ それとも 貧乏舌なのか…

どんどん走るよ…
途中のパーキングエリアで変な猫に遭遇

石川県も通り越し、富山県に入った時
さすがに、もう広島ナンバーが珍しくなってきた頃
会話第1人と話すことになった。
60代後半のおじさん
広島からって・・・ どこ行くん!
明日の陸前高田の一本松伐採を見に行きます。
と言うと
そこから 永遠とおじさんの武勇伝話が始まった。

ごめんなさい… 明日の8時までに陸前高田に行きたいので
そろそろ失礼します… と切り抜けた。

話をするのは嫌いじゃなけど あまりタメにならない話は関心がないの… ごめんね…

っていうか 先を急いでいるんです!!!

正直、ここまですでに広島から700km近く走っている。
まぁ 1000kmまでなら耐えられる(経験がある)ので心配はさほどしていないが
1000kmを越えると未知の世界であり なるべく陸前高田付近まで行きたいという気持ちと
明日も長距離走らなければならない と言う想いが 気持ちを焦らせる。

このころには、雨も上がって カッパ装備も解除していた。

そして、また ひたすら走り続ける…
この辺から、北アルプスがそびえたっていて 高速道路もトンネルが続く…

北アルプス山脈の方を見れば どんより黒い雲が 山を覆っている… 怪しい…

そのまま 走行し続けるが。。。

あるトンネルの入り口で
「トンネル出口 雨注意」 と掲示板が…

は? と思いながら トンネルに入っていく…

結構長いトンネル… 2~3kmあったんじゃないかな…

出口が見えたが 様子がおかしい…

「白い滝みたいなのが見える…」

なんじゃありゃ… と息つく暇もない…

トンネルを出た瞬間

『ばっさぁぁぁ~~~!!!!』

『うっぎゃぁ~~~~~!!!』『イタイ イタイ イタイッ!!』

完璧なゲリラ豪雨!!

10m先も見えん!! 

ブレーキも出来ないので 惰性でスピードダウン!!

コッチ超 無防備 夏仕様!!!

いろんなところから冷たい液体が肌に染み込む…

これは、非常にマズイ! マズイぞぉ…
メッシュの靴の中が「ダム」になっている…

走行中のトンネルや架橋下でバイクを止めることも考えたが

この雨の中 余計に危ない…

死ぬよりびちょびちょになった方が良いので
とりあえず 次のパーキングエリアまで諦めることに…

10kmほど走って やっとパーキングエリアを見つけた

すかさず 左ウインカー!!

最近のパーキングエリア、サービスエリアは良いね
ちゃんとバイク駐輪場があって 屋根まで設置されている。

行ってみると 先客が一人いた 250ccのオフロードバイクだ…

着いて ヘルメットを脱ぐなり そのオフローダーと二人で大笑い!!

会話はそれだけだったんだけど それぞれがカッパ仕様に模様替えし また戦場に帰っていく。

オフローダーの方が、先に 「じゃっ!」って出たんだけど
よく見ると グローブをしていない…

きっと 痛いだろうな… と思いながら見送ったが…

3分後くらいに 僕も戦場に戻ったが こっちは、もうフル装備だし、700㏄という排気量と言うこともあって
あっという間にオフローダーに追いついた・・・

すごい 手が痛そう… 多分 スピードが出せない原因は手が痛いからだな…

ライダーならご存知と思うが、バイクでの雨は、ハンパなく痛い!!
80kmも出せば、BB弾モデルマシンガンで乱れ打ちされているような感じ…
それがゲリラ豪雨で高速走行ともなれば きっと激痛が走っている事だろう…

北アルプスを抜けると 雨が止んだ…

カッパ仕様を解除して、更に進める。
どんどん、新潟に近づくにつれて日が落ちて暗くなってくる。

今何時だ… 時計を見る17時…

広島より日が落ちるのが早いよなぁ… っていうか13時間走り続けたなぁ・・
走行距離も もうすぐ1000kmを越えそうだ…

さすがに疲れた…
新潟の黒崎パーキングエリアで夕食を食べる。
何食べたっけ… 忘れた 記憶にない…

さぁ 今からは、磐越道をひたすら走らなければ…

もうその頃には、真っ暗になっていた。

しかも 1車線対面通行… 怖い…

更に走り続けていると 初めて 震災の影響が目に見えて出てきた
高速道路の道が凸凹になっているのだ…
バイクだと100kmぐらいの高速で走ればハンドルを取られそうになるほど…

高級スポーツカーもヤバいね 
きっと底を擦るよ・・・

そういえば、富山でゲリラ豪雨に遭って びしょびしょになった衣服
走行中に大体は乾いたんだけど 靴だけはどうしても乾かない
超気持ち悪い…

ひょっとして、靴下までびちょびちょだから渇きが悪いのかな…
と靴下だけ着替えることに…磐越道の最後 磐梯山サービスエリアに
着替えながら、嫁と電話…
靴下を絞れば、ボタボタと水がひた落ちる…
これじゃ乾かんわ…

濡れた靴下をバイクのトップケースにバンドで固定し
走行の風で乾燥させることに… 夜中だし、こう言う旅は カッコウ悪さなんて気にしないのだ。。
ロングツーリング中 って感じで良いでしょ(^^)

さぁ 今度は、東北道に入って北上!!
陸前高田に行くには、一関というインターまで行かなければ…

いや、その前に寝ないと…
出来れば、明日、起きて1時間くらいで陸前高田に到着できるよう場所で休みたい。

どこで、休もうか…

東北道に入ると 急に車の量が増えた。
結構、キツイなぁ・・・
もう夜も22時を越えている。。

行けるところまで… 行ける所まで…

走行距離も1000kmを超え、体も限界… 背中、肩が痛い…

そう言う限界の状態で走っていると
いきなり、夜空がピカッ! と光った!!

ナニナニ!?

見ると 今から向かうであろう 方向が 1分に1回の頻度で光っている。

雷だ…

でも 今はまだ雨も降っていない…

例によって、パーキングエリアに寄り雨雲レーダーを確認する。

先に、真っ赤赤の雨雲が… しかも数時間停滞している模様…

どうしようか… 雲の様子を30分ほど休憩しながら伺う

もう少し進んでみよう 降ったら降った
でも 雷の下に入った時は、そこで一晩過ごそう そう考えた。

そして また走り出す・・

が・・・ やっぱり 雷を見ると 怖さイッパイ
しかも 夜の雷は 余計に光って見える。。

打たれて死ぬのは嫌だ…

陸前高田までまだまだだけど 早起きすれば間に合うさ!!
(結局 伐採の時間も知らないので 超不安なのだが)
体力的にも限界  次の休憩地点で休もう!!

で入ったのが、宮城県 泉パーキングエリア

本来、休憩する場所と言う事なので テントを立てるのは良くないことなのですが
そこを注意して、人目につかない影の奥の方にテントを立てて その中で一晩を過ごすことになった

耳栓して、エア枕して・・・ 瞬殺でした・・

一言…
僕は車でも車中泊するのですが、車だとゆっくり寝れることが許されて
バイクだと、ゆっくり寝るスペースさえ無いというのは辛い
ネットとか見ても 机にすがって寝たりとか
そもそも 安全に走行させるため、居眠り運転を防止するため という目的を持っている施設なのなら
もう少しライダーに配慮してほしい っていうか ライダーがテント張れる場所が欲しい
軽自動車と同じ料金払っているんだから…

2012年9月17日月曜日

NC700Xで行く被災地回り① 「プロローグ」

フィールイメージ 小林です
2012年9月8日(日曜日)のニュース
岩手県陸前高田の奇跡の一本松が伐採されるというニュースを見た
実はかねてより東北地方の被災地を回ってみたいという思いがあった。
しかし、震災直後に行くことに対しては
やはり、怖いもの見たさ と言うのもあるが
その考えだけで行動するのは「ばか」のやることだ と思った。
その前に、被災者の気持ち そして本当に支援をする人の邪魔になるだけである。
それさえも踏みにじって 邪魔しに行った行った人も非常に多いという
この件に関しては、また別の機会で報告するが…

僕は そんな人間になりたくない

ただ、現状も確認しておきたい
一番の目的は「自分を変えることができるか」

経営をやっていて 判断をせまられる事 人とのつながり 情報収集
全てにおいて いつも最前線にいなければならない。

今の自分を決して嫌いな訳ではないけど
いつも 変わり続けていたい… と言う気持ちがある。

その中に、東北訪問と言う 選択が有った。
しかし、東北地方 広島が西の端から2番目であれば
陸前高田のある岩手県も東から2番目なのである
距離にして1200km…

被災地回るなら バイクが良いよね 機動力があるから…

でも さすがに 片道1200kmを走行する勇気が出なかった。

そういう時に 奇跡の一本松伐採のニュース。
これが トリガーになった

『ホンモノが見たい!! 11日までに行かなければ もう見ることはできない』

それから どんどんボルテージが上がっていった。
いつ行こう
いや… 考えている暇なんかない… 運よくスケジュールが空いている。
行くしかない…

でも、1200km
東北まで行くってネット(SNS)で宣言したいけど
途中で心折れて帰ってきたら 格好悪い…
っていう事で、ひっそりと出ることにした。

そうそう 嫁からは、「遊びじゃないんだから 行くって決めたのなら 行っておいで!」
って背中を押されたのも 決めた一つカナ…

10日(月)夕方 正直 まだはっきりしない・・・
まぁ いつでも出れる準備をと サイドケース&トップケースに荷物を積む
今回の旅は、野宿が多くなるだろうからと シングルテントを引っ張り出す
実に10数年ぶりに出してきた。
あと、温泉セット (ゴシゴシタオルにシャンプーに髭剃り)
そのほか・・・
<ipod、タブレットPC、耳栓、タオル3枚、カッパ、ビニールテープ2本、各種電源ケーブル、そして着替え、LED懐中電灯、常備薬、エア枕、アルミクルクルシート、名刺、メモ帳、筆記用具、銭>
・耳栓は、バイク走行時 結構な風切音になるので 将来耳が遠くなりたくないじゃん だから耳栓
・ビニールテープは、高速走行時、服とかバタつくのをテープで縛ったり、荷物を固定したりと
重宝します。
・エア枕、結構良いです。 過酷ななか朝までぐっすり寝れたのもこいつのおかげだと思っています。
当然、耳栓して寝ているんですけど・・・

そうそう! 大事なの!! 今回 もしかして と思って持って行った名刺!
僕の名刺には写真が入っているんだけど 写真入り名刺10枚 すべてなくなりました。
結構 名刺交換する機会が多いです。

あと、もう一つ!!
出会う人 みなさん facebookをやられている方が多いです。
名前を検索してわかる方なら良いですが、僕みたいに同姓同名が多い場合は
非常に見つかりにくいです。。
なので、スマートフォンで検索しやすいよう。自分のfacebookアドレスをQRコードにして
それをプリントアウトしておくか、jpegにして写真として保存 友達になるときに、カメラで読み取ってもらうか・・・ ってした方が良いです。

僕も今回の旅で5名の方とfacebookでお友達になりました。
貴重な出会いを その場だけで終わりにしない
これからも ずっとつながっておくことができます。

NC700Xのフル装備車だと これだけ入れても まだ 全然余裕があります。
一応、トップケースは、土産物を入れるようで空にしました。

荷物をまとめて行っていると
あぁ・・ もう行くしかないなぁ・・ と ドキドキしてきます。
そうこう考えている間に、眠りについていた。。

2012年9月7日金曜日

NC700X ホーンボタン バネ飛ぶ

NC700X 曲ろうと思って、ウインカーを操作してたら ホーンに指が当たっ​て そっからずっと鳴りっぱなし・・・ すごい焦った。 指で戻​して 鳴りやんだけど なんで? って分解してみると、 戻りバネ​が飛んでしまっていた。 ホンダドリームへゴ~! 保障 効くか​な・・・
NC700X ホーンボタン バネ飛ぶ